その9
パラグアイでの生活も1年になるころ、
気分転換という意味もかねて約20日間の休暇がもらえる。
通常の活動中はパラグアイ国外へ出ることを禁止されているのだが、
この休暇に関しては隣国であるアルゼンチン、ブラジル、ボリビアへ行くことが許される。
当時、先輩隊員の間で評判がよかったアルゼンチンへ行くことにした。
アルゼンチンと言っても国土は広い。
面積は日本のおよそ7.5倍。
南北の距離は約3700kmにもおよぶ。
20日間ですべてを回ることは不可能である。
そこで、行きたい場所を数箇所ピックアップしておき、
首都にある日系の方が経営しておられる旅行代理店で、航空券を購入した。
飛行機で目的の土地に着いたら、出発の日まで自由行動をする。
出発の日には空港へ行き、次の町へ行くという、南米大陸ならではの旅行だった。
飛行機で回るお金持ち旅行ではあるが、町々ではバックパッカーと化し
2ドル、3ドルの安宿と格安ツアーを求めてさまようのだった。
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