04.08.14-16 初九州ツー (さよならデジカメツー)

邂逅
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2004年夏。
今年はやけに台風が多かった。
週末になると台風がやってきていたような夏だった。
そして、8月も半ばになり、世間ではお盆と呼ばれる夏休みシーズンとなる。
しかし、私は毎年お盆も仕事なのである。
妻は娘を連れて千葉県の実家に里帰りしている。
毎年、一人で過ごすお盆なのである。

と、ところが、8月14日になって、突如、休みになったのだ!!
しかも16日までの3日間も!
ゴールデンウィークも仕事なため、まとまった休みが取りにくい私にとって、これは大チャンス!
ローライダーを購入して1年近くなるが、
いまだ一度も1泊以上のツーリングに出たことはなかったのである。

台風は来ないようである。
どこかへ、どこかへ行きたい。
どこへ行こうか!

九州! そうだ、熱い国、九州へ行こう!!!

とりあえず、行き当たりばったりでもいい、友人もいることだ。
泊まりもなんとかなるだろう、ホテルでもいいさ、温泉旅館でもいいさ。
10年くらい前に使っていた、バイク用のキャンプ道具は積まなかった。
とにかく
早く出発したかったのである。
せっかく神様がくれた休みなのだから・・・、しかし、そんなに甘くなかったのである(涙

自宅を出発してからおよそ4時間、中国自動車道にて山口県内に入ったころだった。
突然、空が真っ黒になったと思うや、バケツをひっくり返したような大雨が降り始めたのだ。
一瞬にして、着ているものからブーツまで水浸しになる。
はっと気づいたときには、ウェストバッグの中が池のような状態になっていた。
携帯電話と、デジカメが・・・、チーン、さようならー。
Hasta la vista (また会おう)が効いたのか、数日後に携帯は復活してくれた。
しかし、デジカメは戻っては来なかったのである。

さて、自分が普段いかにデジタルに頼った生活をしていたかが、この雨でわかった。
携帯電話を失った自分には、どこにも連絡する場所がなかったのである。
目指していた唐津の友人宅の電話番号もわからない、妻の実家の電話番号もわからない。
何しろ、高速でどこで降りようかすらわからないのだった。
そのうち、福岡ICを過ぎ、須恵(だったかな)SAにて、メモ帳とボールペン、そして、
テレフォンカードを買った。 こんなの買うのすごく久しぶり。

自分の実家に電話して、妻の実家の電話番号を聞き、妻に友人のそのまた友人の電話番号を聞き、
そして、なんとか佐賀県は七山村の友人に連絡がついたのだった。


以下は、その友人のデジカメで撮って後日送ってもらった写真である。

佐賀県七山村、友人の経営する「燻や」に到着。
手作りのハムやベーコン、ソーセージ類は
絶品である。

とてものどかな場所にある。
こんなところにお客さんが来るのだろうかと
思うのだけど。

オーナーTANABE氏。
ここはけっこうたくさんのバイク乗りたちが
峠を攻めにやってくる道沿いにある。
手前が店舗、奥が燻製工房。

また、近くには蝮温泉、七山温泉などがあり、
福岡や唐津、佐賀などからの観光客が
立ち寄っていくことも多いのだそうだ。

店内の様子。
いずれ、喫茶などもできるようにと
テーブルがおいてある。

美味しいハムたちはこの冷蔵庫に。
納得できる味なのだ。

夏休み。
息子くんがTANABE氏を手伝う。
工房の様子。

店舗の裏はこんなにも眺めがよい。
ほんとうに、きれいなところだ。

TANABE氏は私と同じ島根出身であり、古くからの友人である。
京都、五島と移り住んで、現在、七山村に工房を構えた。
本場ヨーロッパで数々の賞を受賞している紛れなき実力者である。

今回会ったのは数年ぶり。
しかし、わずか1ヵ月後にもう一度ここを訪れることになろうとは・・・・。
このときはまったく想像すらしていなかった。

そう、このときの別れのあいさつも「Hasta la vista」 だったのである!

彼の工房を後にして、次に大分県安心院にすむ、古い友人を訪ねた。
突然の訪問にもかかわらず、彼と彼の一家は歓待してくれた。
彼はJOCVの仲間、南米でおよそ2年を共にした友人である。
やはり会うのは数年ぶりだった。

彼は少しも変わっていなかった・・・、性格は。
体格は・・・、実は会ったときにすぐには彼と気がつかなかった(汗
まあ、自分もずいぶん太ってしまったわけで、おあいこか・・・。
しかし、しかし、残念なことに写真がない。

さよならデジカメツー、雨に沈没したデジカメには「Hasta la vista」も通用しなかった(涙

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